ごあいさつ

私は九州がんセンターの臨床心理士で"にこスマ九州"代表理事の白石恵子です。

小児がんになると、子ども達は非常に大変な治療を受けなければなりません。そして治療を終えてからもずっと病気と付き合っていく必要がある人もいます。私は入院をきっかけに子ども達と出会います。子ども達がいろいろな思いを抱えながらもつらい治療を乗り越え、外来に通うようになり社会に出て行く姿を、私は傍で見守ってきました。その中で、医療の枠では支えきれないことがあることに気がつき、私達の支援と並行して社会の理解も必要だと感じるようになりました。

子ども達は小児がんを経験したとしても、成長し自立した大人になっていかなければなりません。小児がん経験者の中にはいろいろな困難を抱えている人もいます。小児がん経験者は時に自分の軌跡を振り返り、今の環境の中でどう生きていくのかを考えています。彼らには、それぞれ小児がんを経験したからこそ芽生えた思いがあります。私は多くの小児がん経験者から話を聴きながら、小児がんの経験は決して無駄なことではなく、現代の社会にとって非常に貴重なものであると感じています。

小児がん経験者は現在日本では数万人以上いると言われていますが、社会では多くても数百人に1人という確率なので、通常の生活の中で小児がんという同じ経験をした人に出会う事は難しいのです。しかし彼らが自分らしく力を発揮するためには、同じような経験をした仲間と語りあうことは大きな助けになります。仲間との出会いにより、これまでの悩みが機動力に変わる事があるからです。

また小児がんは稀な病気であるため社会の理解が広がりにくく、そのためにぶつかる壁があるもの事実です。小児がんに対する正しい理解が進めば、それらの多くの問題は少しずつ解決していくのではないかと私達は考えています。そのような思いを込めて、私達は小児がん経験者が集う場を作り、啓発活動に取り組んでいます。

以上のような彼らを支える活動には、人的・物的・経済的支援などが必要です。また私は医療関係者だけでなく、教育・福祉・企業など多岐に渡る分野からのご理解やご支援が大切だと考えています。

今後も私達の団体は、小児がん経験者のために努力していきます。ご協力いただきますようお願い申し上げます。

認定NPO法人 にこスマ九州 代表理事 白石恵子

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